大規模リストラ計画…大失職時代がやってくる!今すぐ銀行員にできること!
今、銀行員が危ない…
- メガバンクだけでなく地銀も他人事ではない -

今、銀行員が危ない…-メガばぬだけでなく地銀も他人事ではない-

岐路に立つメガバンク、地銀の銀行員

90年代初頭、バブル崩壊とともに起きた不良債権問題を乗り越えた銀行業界は、一旦危機を逃れたかにみえた。

しかしその後も銀行業界には嵐が吹き続ける。
90年代後半から始まった日本銀行によるゼロ金利政策が始まり、2004年には郵政民営化によるゆうちょ銀行の出現し、メガバンクは経営統合、再編を繰り返した。

2008年リーマンブラザーズ経営破綻に端を発した世界規模の金融危機。
海外進出強化に乗り出した銀行は、マネーロンダリング対策、不正送金対策に体力をそがれる。

日本銀行による低金利政策はついにマイナス金利政策へと舵をとり、銀行経営に強烈なボディブローを打ち続ける。

魅力的な金融商品を出せないまま、IT(information technology:ネット通信とコンピューターによる情報技術)とAI(artifical intelligence:人工知能)の発達を背景にフィンテック(Fintech:金融/Financeと技術/technologyを組み合わせた造語)が出現。

金融庁は銀行をとりまく現状を踏まえたうえで、企業に対するコンサルティング業務を増進させ手数料収入を増加させるよう指導しているが…
企業に対するコンサルティングのマーケットの実情は、既に専門知識を持った専門会社が大企業に対し圧倒的なシェアを確保している。ならば中小企業へと舵を切ったとしても、景気回復の先が見えない苦しい経営状況の中、銀行へ手数料を支払いコンサルティングを受けることは難しい。

今、地方銀行においても安倍政権の後押しで、経営統合を急いでいる。

「経費削減」。
いかに経費を削減するかが、今の銀行の根幹事業と思えるほどのありさまとなった。
加えて休眠口座に対する「口座維持手数料の徴収」を検討するなど、銀行離れを加速させる検討が本格化している。
給料日になると列をなして並んでいた客は店舗から消え、貸出しから利ザヤを稼ぐ優良企業も数に限りが見える。

Let's do it

「シャッター街」と言われて久しい、閑散とした商店街問題。
買い物籠を持って、商店街を一回りして買い物するスタイルから、スーパーマーケット、百貨店の出現で客を奪われ、モータリゼーションの発達で車で買い物に便利なショッピングモールへ客の足は向き、更なる客離れが加速。
今では、自宅に居ながらにして欲しいものが手に入るネット通販の発達でとどめを刺された。

銀行経営者たちは、「銀行」に「商店街」が辿っていった同じ道のりを歩ませたいのだろうか…

今、メガバンク、地方銀行は最大の岐路に立たされている。
そしてそこで働く銀行員にも…

「銀行に就職できたら、この先の人生は安泰。」
そんな時代は終わりを告げた。

店舗がひとつ消えれば、そこで働く人、窓口業務や事務的作業に携わっていた人たちの仕事が消えてしまう。

いつ自身が経費削減の対象となるか、目を背けずに現実を直視する必要がある。

今、メガバンクも地銀も公然と人減らしを計画中

具体的なメガバンクの業務削減、リストラ策を見てみよう。

三菱UFJ銀行の業務量の削減計画は、当初9,000人相当が令和元年年5月には10,000人相当へ削減拡大。
三井住友は4,000人相当の削減。
みずほは19,000人相当の削減。

3メガバンク合計33,000人相当の仕事量を削減し、利ザヤ縮小に対応する経費の削減計画を発表している。

三菱UFJフィナンシャルグループ 10,000人分業務量削減 三井住友フィナンシャルグループ 4,000人分業務量削減 みずほフィナンシャルグループ 19,000人 人員削減

令和元年10月2日付の日本経済新聞の記事によれば、
地方銀行等では、100行以上ある中で約半数の49行が、数年内に店舗数は33%減、ATMは38%減、職員数は22%減を見込んでいる。

同時に、銀行労働者には超低金利下でのビジネスモデルの改革を進め、取引先の成長支援を強化するとともにIT情報技術を駆使して金融サービスの向上もめざす中で、仕事の厳しい成果の実現を求めている。

この状況の下で、新卒採用者の中途退職も増加傾向にある。
静岡銀行では、3年での離職率は25%~30%に上った。

銀行は今、銀行で働く者にとって大変厳しい職場になっている。

経費削減-銀行のターゲットは…

コンビニエンス・ストアの乱立で公共料金は簡単に支払うことができるようになり、インターネット経由で決済できないのものが無くなりつつある現在、メガバンクは多店舗展開したかつての規模を維持することが得策でないと考えている。

手始めにとりわけ店舗の中心を担ってきている内部事務の合理化が、IT合理化やネット銀行への誘導で進められようとしている。

業務量削減=人員削減
店舗統合=人員削減

その多くの部門を担っている契約社員などの雇用問題は、遠くない将来、大きな焦点になるだろう。

三菱UFJ銀行の場合…

就業規則では、無期雇用契約社員に対し銀行都合で業務の縮小時には雇用を解消できると明示されている。「業務量削減=人員削減」、「店舗統合=人員削減」は銀行都合、銀行の思うがまま可能ということになる。

ちなみに三菱UFJ銀行の場合、非正規雇用契約にて勤務する社員は、5年以上勤務で無期雇用に転換する。
すなわち5年経てば、業務縮小を理由とした解雇が可能となるわけだ。

銀行員のあなたにできること

Let's do it

この状況をそのまま指をくわえて見ているだけで終わるのか。
見ても見ない振りを決め込むのか。

令和元年、大臣の発言をきっかけとして「大学入試改革」の制度が問題となった。
マスコミもこぞって問題を報じると共に、当事者である受験を控える高校生たちも声を上げた。
自分たちにできることとして、「ネット署名」で賛同者を集め自分たちの声を文部科学省に届けた。
結果、大学入試改革は延期となり制度自体の見直しが必要との意見が大勢を占めるに至ったことは記憶に新しい。

では銀行に勤める人ができることは、なんだろう…
経営者に自分の意見を届けるためにどうすればいいだろう…

SNSで銀行のハッシュタグをつけて、意見を発信することも一つの方法であろう。
ただ働くものとして公的にその権利が認められている、労働組合に加入し自らの声を届けることは必須である。

三菱UFJ銀行の従業員組合をはじめとする各行の従業員組合も契約社員の組合加入を認め始めている。
従業員組合に加入し、組合を利用して自らの意見を経営者に届けること。
会社に「物申す」ことで不利益となるのではという心配は不要であり、会社は組合と協議をする義務を負っている。

大切なことは、「物申す」ことは、
「会社を潰そうとか、会社に不利益となることを伝えようとしているものではない。」ということ。
労働組合は、働く人の立場に立って、労務に係る問題を是正することがいちばんの目的である。

もし従業員組合では、気が引けるという方は、個人加入の労働組合に加入することができる。
他の銀行に勤める人と、情報を交換しながら、組合として経営者に声を届けることも可能である。

個人加入の労働組合の成果がわかないという方は、次項の「個人加入の労働組合の動向と成果」を確認してください。

「宝くじで当選を夢見ても、宝くじを買わなければ、夢は叶わない。」

「声をあげなければ、事態に変化はない。」

「 小さな声も集まれば、大きな成果を必ず生む。」

金融ユニオン ご相談はこちらかか…